2009年12月15日火曜日

奥多摩ワインディングでやたら速い軽1BOXに遭遇した日

 先々週くらいだったと思うけど、遠出ならしで出かけた奥多摩山梨方面の帰り、小菅村からの139号~
奥多摩湖畔の411号で、やたらめったら飛ばす、どう見ても商用車にしか見えない軽1BOXに遭遇した。
 小菅村からの帰り、小菅村から中心街から出ようとしたとき、右手からやや挑発的に割り込んできた車が、
いた。べつにこんな田舎道のこと、まあまあしかたないさ・・・と平常心でいたが。

 普通の速度レベルで走ってると、なんかけっこう離される感じなのであった。う~ん、ノーマルのダンナ
仕様アリストとはいえ、乗ってるやつが乗ってるやつなんだから、こりゃあ変だなあ~と思いながら、ちょっと
関心を持ってしまった。それに足回りの性能チェックでも、やってみるにはいいかなあと。

 で、能力60%のノーマル走行から70%くらいまであげてみる。う~ん、まだ向こうのが速いぞ~。こりゃあ、結
構気合い入ってるのかもなあ・・・・でも、いくらなんでも、軽をアリストみたいな車で血眼になって追いかける
ようなガキまるだし走りはプライドが許さん。とはいえ、どのくらいこいつが速いのかも興味をそそる。ってこと
で、離されない程度にパワー差だけは絶対使わず(直線加速で詰めない)追走してみた。
 
 さらに能力80%まで引き上げる、ここまで来ると荷重移動してアンダー消しながらコーナリングする段
階だ。う~ん、やっと離されなくなった。で、今度はこのまま、ちょーっと詰めようかと思っていた矢先、リ
アが悲鳴を上げ、スピンしかけてあわててカウンターあてる。と、やつとの間は、一気に広がってしまっ
た。
 はじめて走る道の悔しさかな・・・・

 さて気を取りなおし、しきりなおし。またまた徐々につまり、やっとこさ追いつく。
で観察してやることにした。軽トール型1BOX、山梨ナンバー、エンジンもマフラーもおそらく完全ノーマ
ル、足はロールもヨーイングもピッチングもしてないから、多分交換してるのだろう。しかし、こんな車に
チューニングパーツなんてあるのか??なんて考えながら、後ろをつかずはなれず、ちゃんと車間を10
~15mくらいはとって走って、どれくらいのレベルのやつなのかなあなどと考えていた。
 
 そのうち先行車が出てきたけど、こいつは無理をせず、ぬけるところでちゃんと抜いて、というより前の
車があまりの急接近に恐れをなして、わきによけたり、スローダウンしたのが事実だったが、前を走って
いた車で、抜かれない車は一台もいなかった。つまり、一般ドライバーでやつのスピードに対抗できる
のは、一台もいなかった。

 ということで、やつが先行車を追い越し、すこし間をおいて、またこっちも抜いてくる。で、追走が延々
くりひろげられた。といっても、向こうは知らないけど、こっちはまだ余裕ありの冷静ドライブだったけ
ど・・・
 
 しかし、どういうやつなんだろうと思った。こんなしょぼい車で、こんなに速く走れるとはね。峠の走り
屋?アマチュアレーサー?いくつくらいのやつ?どれくらいのテクがあるのか・・・興味はつきない。

 しばらく、後ろを走って観察しながら楽しむことにした。

タイヤ ⇒ しょぼい。よくぞ、これであそこまで走れるものだ。

 ライン取り、アウトインアウト、うーん基本は、完璧だね。
速度維持関係、コーナー入口でバランス崩さず、制動きちんとかけ、インベタ、出口ファーストアウト・・・

う~ん、まるでレーシングドライブみたいなこと、やってるなあ。

 これくらいなら、乗る車が乗る車なら、国内レースカテに出場しててもおかしくなさそう・・・・って感じ。

観察は、こんなところ。

 さて、ちょっと、こんな彼に、もっと上のドライビングがあることを知ってもらおうかなあという気がしてき
た。教科書どおりじゃない、ドライビングね。ちょっとあせるだろうなあ・・・と思いつつ。

 こんなシチュエーションで??という気もしたが、いい機会など絶無に近い現在の境遇では、せっかく
だからと、とっておきのハイスピードコーナリングの技のうち、いくつか使ってみることにした。

 案のじょう、やっぱり冷静さを失い、ラインをそれまでとっていなかった対向車線まで取り出したので、
もう限界なんだろうと思い、プレッシャーは落とし、能力80%以下のドライブに戻した

 しばらく行って、交差点で、彼が右折レーン、こっちが直進だったので、のぞくと20歳代前半くらいの
やさおとこのイケメン風の子だった。けっこう、集中してる感じ。う~ん、飛ばすのもいいけど、なんでこん
なしょぼい車でなー。ニヤニヤ笑いながら、手を振ってあげたら、ずっとおっさんなのに意外だったのか
驚異のまなざしをしていやがった・・・

 アリストの足回りテストをするのに、とってもいい経験をさせてもらったことに、感謝した。

追記

 アウトインアウト、スローインファーストアウトは、レーシングドライブでは、基本中の基本だけど、レーシ
ングマシンとちがってノーマル自動車では、インにつきすぎると、スピードが落ちてしまって、得策じゃ
ないことがある。そんな時は、先行車を基準にみながら、コーナリング中に、微妙なブレーキングをかま
して(トラクションを失わない程度)じゃっかんアウトに車体を出し(飛ばすともいえる)、同時にスロットル踏
みなおし(ここも非常に微妙に)で、コーナリングスピードを上げる技術を昔身につけたことが、ある。で
も、ドライビングの教科書には載ってないと思うから、邪道かもしれないけど。


 先行車がアウトインアウト、スローインファーストアウトでこっちもそれで、追いつけなければ、アウトミド
ルミドルインもしくは、アウトアウトミドルでの距離よりも速度維持重視のライン取りも、意外な程使えると思
う。中島悟が現役当時しきりに言っていた、トライアングルラインってのも、同じようなラインじゃないかな
あ。

 




 

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