マークルーザーが、船外機部門でリリースしている一連のシリーズのブランド名。
ちなみに船内外機(エンジン部分が船体内にあって、ドライブといわれるスクリュー
からエンジンのクランク軸につながる動力軸―車ではプロペラシャフトおよびドラシャ
にあたる部分―までが、船外に露出してる形式)では、マークルーザーと、そのままの
ブランド名でやっている。
プライベートボートの船内外機エンジンでは、よほど小さいのや大きいのは、
専用エンジンとなるが、それ以外は基本的に乗用車エンジンを流用する。
つい最近までGMのスモールブロックやBB(ビッグブロック)をベースに船舶用に
チューニングされたものが、使われていた。
最近では、近年Corvetteなどに搭載され始めた、6.0リッターや6.2リッターの
電子インジェクション仕様が、従来のスモールブロックの後継となり、BBの後継は、
ChevroleteのCrate Motor(木箱入りのメーカーレディメードのチューンドエンジン)
―日本には、こういうメーカーが別枠で、ニーズのある顧客にリリースしている、オプション
は、ごくまれにしか存在しないので、中々理解しにくいが、TRDがV84.6リッターを
チューニングしたり、NISMOが、RB26DETTをモディファイして、品質保証付きの
ノーマルをはるかに上回る出力を実現したエンジンを一般が買えるシステムと考えれば、
わかりやすい―などが、一般になりつつある。
ちなみにトヨタ、日産もセルシオ用V8の4.0リッター、シーマ用V8の4.5リッター
を船舶用で出している。一時期、ウェークボード時(水上スキー)のトーイングにセルシオ用V8
を積んだトヨタ製のウェイクボートが、かなり売れて、頻繁に見かけるようになったが、
現在では、トーイングしずらいパワーの低いエンジンとして、もう一般に見なされてしまった。
トヨタも日産も双方とも、300馬力あり、最大出力上は、米国製旧スモールブロックV8
(つるしで、240~270馬力くらい)を上回るものの、一発の瞬発力がなにより大事な、
トーイングでは、最大出力よりも、立ち上がりの出足の方がはるかに重要なのである。
以前は、中々値崩れしないので有名だったが、今や他の艇と変わらなくなった。
それでも、ウェイクをやらない、もっぱらクルージング専門のユーザーには、故障が
少なく、燃費も2割くらい良好と評判とのこと。
話の前置きが長くなったが、マーキュリー船外機が不調に陥ったのは、始動不良、
クルージング途上でのエンジンストップなどの症状だったが、燃料系の不循環が原因
と推定し、トラブルシューティングしていったが、(もちろんプラグも見たが、当該エンジン
のプラグは、電極もまったくなしの高熱価タイプであり、一見異常も何もわからなかった)
結局自動車エンジン全体にあたる部分―腰下+ヘッド一式―のパワーヘッド全交換に
なってしまった。なぜ、わざわざエンジン交換と言わず、パワーヘッド交換というかと言えば、
さっき書いたドライブ部分が合わさって、はじめて船舶エンジンは、All一式とみなされて
いるからである。
ちなみに船外機全交換の費用に対して、約30万円弱安くはなったが出費は、50万円くらい。
商売上手な、舟屋(内陸では相当有名な中規模企業)は、パワーヘッド交換しても、完全に
直るかどうか保証できないよ、とさんざん脅かしたが、ここの店のちょっとした悪徳ぶり
には、かなり辟易していたので、そう騙されてやるかと決心し、新品への全交換まではしなかった。
案の定、不具合は全く出なかったのだが、不調の原因を確かめるチェックをしていたところ、
前のプラグをはめこんで、始動してみたら、ものの見事に不調が再現されてしまい、唖然と
させられてしまった。
つまり・・・・プラグ不良だけが、問題だったのか・・・ということ。
米国での船舶レースでは、ほとんど独壇場と言うくらい席巻しまくっているマーキュリーマリーン
のエンジンが、たとえ10年オーバーとはいえ、シーズンに数回くらいの使用頻度で致命的故障
起こすわけがない!
しかし、購入した舟屋のメカニックも、そこの重役でメカ上がりの旧知も、全然教えてくれないん
だからひどいもんだと思った次第。
まあ車の世界でも似たようなことは、あるけどね。
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