2009年7月22日水曜日

C4ZR1点火系統故障修理に関するぼやき(7)

 いやあ、固着したプラグってのは、すごいと思ったね。最初の1本目、375mmスピンナーを回そうと
してみる。ちょっと力入れて見たくらいじゃ、またしてもびくともしない。こりゃあ、パイプしかないかなあと
泣きが出る・・・・ええーい、ままよ!壊れたらその時は、その時だ!と覚悟を決め、最大限外側から
(もちろんエクステンションは、左手で抑えたまま)体をひねるようにして、おもいっきり回した。
 “バキッ!!” あーやっちゃった!しょうがねえな・・・・てっきり工具が折れちゃったと思った。大体、U-
ジョイントと中間のエクステンション(短い)が、はずれてジョイントが浮き上がるように飛び出した形に
なってた。これじゃ、誰でも壊れたと思うに違いない。
 しかし、そうではなかった。ちゃんと外れていたのである。びっくりした。本当に壊れたと思ったのに
固着したプラグが外れる衝撃というのは、こんなにすごいものか?
 プラグを見てみると、やっぱり接点が減っているし、2段の上の部分の先端がないのもあるが、これが
今回の点火系統不調の原因なのかどうか、そこまでは断じきれない。別に接点がなくなっているわけ
じゃないし。ただ、プラグは、経年劣化が内部から進むということもあるという経験を船舶用の電極がない
タイプのプラグで痛感したことがあるので、外見からだけでは何とも言えない。どういうわけか知らないが、
メーカーのプラグ関係のHP見ても、走行距離による交換サイクルを謳っているだでしかない。長い時間
の無交換による経年劣化なんていうメンテナンス不良を想定してないのか、あるいは巷間あまりしられて
ないのだろうか。
 ともあれ交換時期であったには、違いなさそうだ。

 それにしても、純正プラグとDENSOプラグの違いの大きさには驚いた。ZR1は、超一流パーツ
を惜しみなく使って製作されていると言われているが、プラグに関しては、DENSOイリジウムタフ(白金)
と比べたら、かわいそうなくらいの姿形である。別に姿形が性能を左右するとも思わないが、やっぱり
日本の一流メーカーのトップクラスのパーツってのは、美しい仕上げだなあと思った。たかが部品1個
にすぎないのだが見ていて、ほれぼれする。美しい・・・・工芸品に近いって感じがする。

 さて、同じようにハーネスをくぐらせ、エクステンションの長さを変えたり、TRCBOXをちょっとひねって
ずらせ・・・(蓋がはずれて、ぶつからないことがわかった)、問題の4番もハーネスの中を通して、左バン
ク終了!ぜーんぶバキッ!!というすごい音がした。なんか、ねじ山がヘッドと接合していたあたりなのか、
白いような黄色いような粉が一周とりまくように付着している。これが、固着の原因か?正体は、わからな
い・・・なんかバッテリーの端子に塩素の結晶が、ZR1では何度か発生したことがあるが、あれに似ているけども・・・・

 プラグ孔内部をキャブクリーナーとパーツクリーナーで洗浄して、T型レンチで締めて終了。その間、
約40分だった。

 ということで勝手がわかったので、また夕方30分を使って右バンクに取り掛かった。うーん、左バンク
より障害物多し、でもハーネス類なのでなんとか、中を通したり、エクステンションの長さやU-ジョイント
の位置設定を変えて、次々外す。順調順調。そして最後の右バンク4番、これは最初から最大の難物
だと思っていたものだが、案の定、ちょっと複数のバージョンで試しただけでは、ボディーのサポート
パネルにエクステンションの軸が干渉してしまい、斜めに入れ込むことになってしまいそうだ。これでは、
まっすぐ抜き取ることはできず、ねじ山を痛めるか、プラグを抜きとり困難にしてしまう可能性がありそう。
 あと1本だから、やってしまいたいのは山々だが、こういう時にあせると、取り返しがつかないトラブルが
出るのは車の世界では常識だと今は、若いころと違って、多少経験を積んだので知ってるつもり。

 で、暗くなってしまったし、やめて次回にまた方策を練ることにした。しかし、4番位置にあたる、右バン
クヘッドは、ほとんどバルクヘッド(ボディとキャビンの隔壁)に食い込むような位置に固定されている。
ほとんどキャビンの方に食い込んでる位置にあると言ってもいいくらいだ。 普通の人が見たら、絶対
奥まってて届かないよ~って思うじゃないだろうか。

 左バンクは、それでもボディーサポートがなかったからよかったが、右バンクには、エアコンなどのパイ
プ管のとりまわしのためなのか、このボディーからのでっぱりがあって、ちょっとやそっとの騒ぎじゃない。
 そのサポートをはずそうとすると、パイプ類ハーネス、さらにサポート本体、しかもその固定ねじが異常
に小さい!ここまでやらにゃならんのだろうか?プロならどうするんだろう・・・・・・
 7本は、見事にやってのけた。あとは、1本だ。なんとかやってみるか・・・・・
しかし、本当ユーザーのメンテなんて考えてないんだねえ。そういや、ZR1は、車載工具がはじめから
ついていない、牽引フックさえない・・・・・・・そういうところは、まさにフェラーリなみ。
 はじめからユーザーメンテなんてこと前提に設計なんかしてないんだろう。こういうのは、ダンナ、プロ
にまかせるもんでっせ!って具合なのだろうか。

 そういえば、タイヤ交換さえZR1専用マニュアルには、ZR1のみ中に空気圧センサーシステムが入っ
てるから、特別な技能を持った技術者に交換してもらってください・・・・・って注意書きがあった。そこで
その道40年のタイヤ屋さんを紹介してもらって、やってもらったことがあった。それ以来、自分の車は、
全部このタイヤ屋さんにやってもらっていたが、去年仕事を引退してしまった。また、いい腕のタイヤ屋
さんを探さなくちゃならないなあ・・・・

 C4ZR1は、ポルシェ928GTSの高速ツーリング性能と、フェラーリ512TRのスポーツカー性能を
あわせもち、さらに両車を凌駕することを目標にGMとロータスで共同開発したそうですが。ちと、やりす
ぎてませんかね・・・・・・
 

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